ファズレ・ハサン・アベッド
BRAC 創始者兼会長
BRAC創設者兼会長。1936年4月27日バングラデシュ生まれ。ダッカ大学とグラスゴー大学で学び、会計の専門家としてシェル・オイル社の経営幹部に就任するも、1971年のバングラデシュ独立戦争勃発後に退職し、ロンドンに渡って祖国独立戦争の支援運動に身を投じる。「ヘルプ バングラデシュ(Help Bangladesh)」というキャンペーンを展開し、バングラデシュ独立戦争への関心を高めるため資金集めに尽力した。戦争終結後、独立国となったバングラデシュの経済の壊滅を目の辺りにすると同時に、祖国に戻り始めていた数百万の難民救援と生活復興が急務となっていたため、バングラデシュ北東部の辺境地において帰郷難民の生活復興支援を目的にしたBRACを設立。以降、BRACとともに貧困農村地域の生活向上という長期的課題に取り組んでいる。貧困層の自立的な生活向上につながる能力開発を目指すアベッド氏のもと、貧困緩和と貧困層の権利拡大がBRACの第一の活動目的となっている。アベッド氏のリーダーシップと40年以上にわたる活動により、BRACは、事業の規模また多様性において世界最大の社会開発団体に成長。世界のNGO100団体を掲載したGlobal Journalで、BRACは唯一アジアでトップ10にランクされた。
2009年2月には、バングラデシュおよび世界各国における貧困緩和の功績に対し、英女王より聖マイケル・聖ジョージ勲章ナイト・コマンダー(KCMG)を授与。